3歳児の特徴と発達と保育のポイントはなんでしょうか?
保育をしていくと2歳児で生活習慣の自立というポイントがありましたが、さらにこれがすすみほとんどのことが自分でできる年齢になります。
また、遊びも平行遊びから集団遊びへと少しずつ発展をしてくる年齢なので非常に面白い年齢でもありますしクラス担任をすると前半の9月までは大変ですが、後半は一気にラクになるクラスなので保育士をしては先を見て進めていきたいクラスです。
この記事では3歳児の特徴と発達と保育のポイントがわかります。
目次
3歳児の特徴と発達を解説【保育士の配置基準が変わって大変】
では、3歳児の発達の特徴について書いていきたいと思います。
3歳児は保育園でも結構難しい年齢です。
魔の2歳児という言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、実は魔の3歳児なんて言葉もあります。
「3歳児」
と検索すると
「3歳児 言うこと聞かない」
と検索ワードに出て来るのはある意味どこの家庭もどこの子も一緒だと安心感を得られるね。ちなみに視力検査について調べたかったんだけどね。
あ、息子まだパンツ履いてないや。
— ちぴ♡4y♂ママ♡ (@nhtiy) October 6, 2019
これってなぜかと調べてみると魔の2歳児と言われるのは、第一次反抗期が起こるからでありこれが成長の過程となるのですが3歳児になるとそこに知恵がついてきます。
知恵がつくと「言うことをきかない」「わざとしない」というような行動がみられることになります。
つまり、保育者はママ、パパを困らせるような行動をすることから言われていますね。
3歳児の保育は難しい?配置基準が変わる問題点
保育も急に難しくなる理由は配置の人数の違いです。
幼児なのだけれども3月までは大人が1人に対して子供が6人の6:1の環境だったのに対して、急に大人が1人に対して子供が20人という20:1に変更となります。
保育士としてはなかなか全体に目が行き届かないことが多いため保育園では子どもを25名程度のクラスにして2人担任をして保育をしていくケースが多いです。
個人的には幼稚園のように短時間ならばよいのですが、保育園のように長い時間あずかるとなるのなら2名体制にしておく方が安全面の観点からも良いでしょう。
本題の3歳児の発達については保育所保育指針に定められているおおむね4歳という年齢で書いていきます。
3歳児検診は要注意
この3歳児は市役所などで行われる検診というものがあります。
その検診から子供が発達障害の疑いがあったりもしくはグレーゾーンと呼ばれるような子供として認識をされる可能性もあります。
これについては保育園でも言葉が出ていない、指差しをしない、行動が他の子供と比較をするとどこかおかしい。
明らかに保育士として保育をしていると違和感を感じるような感じの子供は保護者にも伝えなければなりませんし場合によっては市役所へ相談をしなければならないこともあるでしょう。
そのあたりは保育士として担任として主任や園長先生とも密に連絡は取っておきたいですね。
また、この時期は敏感なので検診で引っかからない場合には愛情不足など忙しいママたちの影響もあるかもしれませんのでしっかりを見守って対応をしていきましょう。
3歳児の子供の特徴とは?【運動機能と自己主張・他者の理解・人間関係】
年齢になると赤ちゃんという感じは抜けていき、どちらかといえばお兄ちゃん、お姉ちゃんに近付いていきます。
しかし、就学までにはまだ期間もあることか可愛さも残る時期ですができることはどんどん増えていくので保育士をしては保育をしていく中で教育的な部分も意識できるようになりますね。
おおむね4歳になると全身のバランスを取る能力が発達し、体の動きが巧みになります。
自然など身近な環境に積極的に関り、様々な特性をしり、それらとの関わり方や遊び方を体得していきますね。
想像力が豊かになり、目的を持って行動し、作ったり、書いたり、試したりするようになりますが、自分の行動やその結果を予測して不安になるなど葛藤も経験するのがこの時期です。
仲間とのつながりも強くなる中で、けんかも増えてきます。
その一方で決まりの大切さに気付き、守ろうとするようにもなりますので「約束」と言うことが保育の中でも使える年齢になってきます。
感情も豊かになり、身近な人の気持ちを察し、少しずつ自分の気持ちを抑えられたり、我慢ができるようになってくる時期です。
全身のバランスがしっかりとする【運動機能の向上】
4歳を過ぎるころからしっかりとした足取りで歩くようになります。
また、全身のバランスを取る能力も発達し、片足跳びをしたり、スキップをするなど身体の動きが巧みになってきます。
活動的になり、全身を使いながら様々な遊具や遊びに挑戦して遊ぶなど運動量も増してきます。
手先も器用になり、ひもを通したり結んだり、はさみを扱えるようになります。
また遊びながら声をかけるなど、異なる2つの行動を同時に行えるようにもなります。
身近な環境への関わり
子供は水、砂、土、草花、虫、樹木といった身近な自然環境に興味を示し、積極的に関わろうとします。
砂山や泥ダンゴづくりに夢中になったり、花を摘んだり、木の実を拾ったり、虫を捕ったりと自分の手足を使い、感覚を総動員してみたり触れたりしながら物や動物の特性をしり、より豊かなかかわり方や遊び方を体得していきます。
また、認識力や色彩感覚などを育んでいきます。
こうした自然や物との関わりの中で、身体感覚を養い、創造の世界を広げていくことは、子供に心の安定や喜びをもたらします。
想像力の広がり
この時期の子供は想像力の広がりにより現実に体験したことと、絵本など想像の世界で見聞きしたことを重ね合わせたり、心は人だけではなく他の生き物や無生物にもあると信じたりします。
3歳児のお絵描き。左がアンパンマンで右がカレーパンマン。下はクジラ🐳だそうです。それぞれ特徴をとらえて上手にかいてて、うちの子すごくない? pic.twitter.com/0QW7SjkbWT
— とし☆SwiftUI アプリ開発本を執筆中 (@toshi586014) September 2, 2019
その中でイメージを膨らませ、物語を自分なりに作ったり、世界の不思議さや面白さを味わったりしながら遊びを発展させていきます。
また、大きな音や暗がり、お化けや夢、一人取り残されることへの不安などの恐れの気持ちを経験します。
子供は様々なイメージを広げ、友達とのイメージを共有しながら想像の世界でごっこ遊びに没頭して遊ぶことをたのしみます。
絵本などでイメージを膨らませ、発表会の劇遊びなどへつなげると、子供たちも楽しんで劇遊びができるでしょう。
葛藤の経験
自分と他人との区別がはっきりをわかり、自我が形成をされていくと自分以外の人をじっくりと見るようになり、同時に見られる自分に気づくといった自意識を持つようになります。
自分の気持ちを通そうとする思いと、時には自分の思った通りに行かないという不安や辛さといった葛藤を経験します。
そのような気持ちを周りの大人に共感してもらったり、励まされたりすることを繰り返しながら、子供は友達や身近な人の気持ちを理解していきます。
自己主張と他者受容
子供同士の遊びが豊かに展開していくと、子供は仲間といることの喜びや楽しさをより感じるようになり、仲間とのつながりも深まっていきます。
同時に競争心も生まれケンカも多くなります。
自己主張をぶつけ合い、悔しい思いをしながら相手の主張を受け入れたり、自分の主張を受け入れてもらったりする経験を積み重ねていきます。
自己を十分に発揮することと、他者との協調して生活していくという、人が生きていく上で大切なことを、子供はこの時期に学び始めるのです。
主張をぶつけ合い、やり取りを重ねる中で互いに合意をしていくという経験は、子供の社会性を育てるとともに、子供の自己肯定感や他者を受容する感情をはぐくんでいきます。
→ 3歳児検診のひっかかる原因と割合と内容!言葉の遅れは発達障害?
3歳児は特徴は人間関係と自我のめばえが保育のポイント
3歳児と聞くとかなり大きな子供のような印象を持つことも多いのですが、実際には年少クラスといってもまだまだ小さな年齢なので自立をしているといってもまだまだ不安定です。
しかし、できることはとても増えてくる年齢です。
補助を受けながら自立へ向かう
そのため、補助も必要な年齢であることは間違いありません。
食事に関しては自分で食べようとしますが、お箸を使うとまだまだこぼすことも多いですしお箸に関しては未完成なので前半はお箸とスプーンの併用が基本となります。
お箸を使いだすのは3歳児からという保育園も多いでしょう。
排泄に関しては途中入園の子供はなかなかうまくいきませんが、保育園上がりの子供はオムツからパンツになっていることがほとんどです。
ただし、こちらから「トイレの時間だよ」と促さなければ失敗も多いので保育をしていく中でも前半は特に「トイレは大丈夫?」「トイレに行っておいで」などの補助的な声掛けは必要と言えますしトイレトレーニングは未完成で秋以降は任せていけるでしょう。
手首もだいぶ上手になってくる時期なので、歯ブラシにも最適な時期となりますので、食後トイレに活かせるようにしましょう。
午睡に関しても体力が徐々についてくることから睡眠時間も少しずつ減っていきますがまだまだ月齢差も多い時期なのでお昼ご飯の最中に寝てしまうことも多いでしょう。
→ エジソンのお箸のデメリット!箸の持ち方を正しくするならおすすめしない理由
自我が出てくるので自尊心を大事にする
2歳児のころと比較をするとさらに自我が出てくる時期です。
自我の芽生えは自分というものを認識することなので成長をしていく過程でとても大事なポイントといえますね。
そのため、大人の手を借りるのではなく「自分でやる」「なんでも自分でできる」という気持ちが強くなりますのでそこは見守る姿勢をもちましょう。
また、2歳児と違うのはそこからお手伝いなど他者への理解も徐々に広がっていくことです。
そのため「これ○○先生に渡してきて」「これお願いね」なとお願いをすると喜んでしてくれますし「ありがとう」と伝えるとまた頑張ろうという意欲にもつながります。
しかし、自分がやると決めたらやりたいという葛藤もあることから「片付けしようね」と言われても「イヤだ!○○やる」と反抗期にような姿もあり「言うことを聞かない」と先生を困らせることもありますがそれは成長の過程です。
他者のことも意識し始める時期
また、2歳児だと「自分が」と言うことが一番前に出てくるのですが社会性と言うこともでてきます・
そのため自分がと言いながらも「○○ちゃんはどうしているのか?」「一緒にあそぼ」など徐々に他人のことへと目を向けていくようになります。
そのため、順番を守ったり友達と仲良く分け合ったりできるようになってきます。
クラスが始まって前半はなかなか難しいですが後半になるとできることも増えていくので、保育士は仲立ちとなりながらも子供たちだけでかかわれるような環境や状況を作り上げるようにしていきましょう。
そのため、鬼ごっこをしてみんなで遊ぶ、だるまさんが転んだと先生が鬼になって一緒に遊ぶというようなことができるようになってきます。
ただし、自分は自分。
他人は他人という境に関しては頭の中ではあいまいな部分も多いことからまだまだ不明瞭な部分が多いのは正直なところとなります。
他者を理解して行動ができるようになってくるのは4歳児くらいからといった印象ですね。
ルールも守れるようになってくる
ルールに関しても徐々に守れるようになりますので「ここで待っていてね」など簡単な約束も守れるようになってきます。
クラス運営をしていく際に子供たちと簡単な約束をしていくと保育もしやすくなってきます。
例えば、「片付けができたらロッカーに前で座って待ってね」「先生が前に座ったら静かにお話し聞こうね」など簡単な約束を徐々に守れるようにしていきましょう。
私は3歳児の子供たちにしていた約束は「あいさつはちゃんとしましょう」「くつはそろえましょう」でした。
この2つの約束はクラスとして行っており夏をすぎると「○○ちゃんくつ揃っていないで」など友達にことにも目が向くようになってくると成長も感じられます。
3歳児の特徴と発達のまとめ【人間関係を保育士は大事に】
歳児の担任になると乳児と幼児の間のような年齢のためまだまだできないこと、できることがありますし年齢的な差も見受けられることがあります。
そのため、個人差、月齢差というものを意識して保育を進めていく必要がありますね。
制服から体操服、体操服から制服に着替えるだけでも一苦労です。
前半は大変ですが、生活習慣でできることが増えてくると保育を進めていくこともかなり楽になってきます。
3歳児のクラスの担任になると感じることが前半はバタバタと子供のことを見なければならいので大変ですが、後半は成長してラクになったなと感じることです。
どうしても反抗的なことも多い時期なので子供と信頼関係を築いて保育を進めていきましょう。
3歳児の担任になったら2歳児から4歳児までの成長の発達過程はしっかりと理解をして保育を取り組みましょう。
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