1歳児クラスが落ち着かない原因と対処法【保育士のクラス運営の仕方】

椅子に座る1歳児
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1歳児クラスが落ち着かない。

そんな悩みを持っている担任の先生も多いですね。

クラス運営でも難しい1歳児は、なかなか先生たちの思い通りにはいかないものです。

この記事では1歳児のクラスが落ち着かない原因と対処法、発達について書いていきます。



目次

1歳児のクラスが落ち着かない5つの原因【担任は発達の理解が大事】

おもちゃで遊ぶ子供1歳児のクラスが落ち着かないという悩みは多いです。

原因は以下の4つです。

特に興味が広がってきて0歳児のころのように、じっとしている年齢ではないところが1歳児のポイントです。

1.部屋が広く友達も増えて興奮している

2.目に付くものに興味が行く

3.友達への関心も増えてくる

4.良いこととダメなことの判断がつかない

5.生活習慣は保育士のサポートが必要

では、詳細について書いていきます。

1.部屋が広く友達も増えて興奮している【保育室の環境】

まずは、保育の環境的な部分があります。

0歳児のころと比べて、部屋が広くなっている点です。

1歳児になると、クラスの人数も増えることになりますので、自然と部屋が広くなります。

保育士の配置基準も1:3だった状態から、1:6に代わりますので先生の人数も減りますね。

単純に部屋が広くなる、友達も増える、新しいお友達もいる状態で、興奮をしています。

→ 保育の環境構成のポイント9選【保育士が知っておくべき基礎知識4選】

2.目に付くものに興味が行く【椅子にすわらない・同時に走る】

次に目に付くものに興味がいきます

この時期は頭で考えて、抑止をしてということが難しい時期、探索活動が活発になりますね。

そのため、目に付いたもの、興味があるもの、感じたことは即行動です。

椅子にすわったり、一人が走り出すとみんなは走り回ったりするのです。

保育士の悩みとして多いのは「椅子に座らない」「走る」ですが、興味のあることに目がいってしまうためですね。

他にもおもちゃを手当たり次第出したりと、先生たちはバタバタと追われるような保育になります。

3.友達への関心も増えてくる【噛み・ひっかきのトラブル】

1歳児の悩みとして多いのは「噛む」「ひっかく」というトラブルです。

友達に興味が出てくる時期ですが、言葉をうまく使いこなせません。

そのため、ちょっとしたことトラブルになることも多いです。

言葉で伝えられない分、手や口が先に出てしまいトラブルになることも多いですね。

なぜか、同じ子供ばかり噛まれるという問題も多く起こります。

4.良いこととダメなことの判断がつかない【注意の仕方】

まだ、良いこととダメなことが明確にわかりません

もちろん、月齢が上がっていくにつれて、徐々に理解をしてくれるようになります。

そのため、注意をしてもわかりませんし、伝わらないこともあります。

そのあたりは注意をすべきポイントと言えますね。

良いことはたくさん褒める、ダメなことはその都度伝えるというように、根気強く保育をする必要があります。

5.生活習慣は保育士のサポートが必要

1歳児といっても、まだまだ小さな赤ちゃんに近い年齢です。

そのため、生活習慣のほとんどはサポートが必要ですね。

保育士が子供のことをほとんどしなければならないので、1歳児はなかなか落ち着きません。

2歳児と比べても子どもに任せられることが少ない点は1歳児の問題だといえます。

→ 保育士向けに子供との接し方の基礎5選【叱り方と上手な関わり方】

1歳児のクラスを落ち着かないときの対処法7選【保育士は長い目でクラス運営】

シールを張る子供次に1歳児のクラスが落ち着かない時の対処法をかいていきます。

大事なことは「長い目で見る」ことです。

乳児クラスの1歳児の子供がいきなり落ち着くとは思えません。

そのため、以下の7つを意識して保育をしていくと良いでしょう。

1.部屋に区切りを作り静と動の部屋を作る

2.戸外遊びへ積極的に出かける

3.月齢差を把握し個別に配慮をする

4.自分で出来ることはさせていく

5.叱って止めるよりも気持ちの代弁する

6.保育士の思い通りに動かさない

7.月齢差を把握した個別の配慮をする

1.部屋に区切りを作り静と動の部屋を作る【工夫が大事】

部屋が広いと走り回ったり、うろうろとしたりしてしまいます。

遊びに集中をしていても、周りで走っている子供がいると、落ち着けないというのが正直なところです。

そのための対策として「部屋を区切る」と言う方法があります。

例えば、部屋を真ん中にわって、右側は座って遊ぶスペース、左側はボールなど動いて遊ぶスペース。

静と動のスペースに分けると、子供たちがうろうろしていても気になりません。

2.戸外遊びへ積極的に出かける【園庭でOK】

戸外へ積極的にでかけましょう。

室内にいると、トラブルになることも多いです。

しかし、不思議なもので、戸外へでると子供達も落ち着いて遊んでくれるものです。

毎日30分でも良いので、園庭に出てたくさん遊ばせると、室内では疲れて落ち着くようになります。

→ 雨の日の室内遊びを保育園向けに20選【梅雨に負けない乳児・幼児別】

3.月齢差を把握し個別に配慮をする【気持ちに寄り添う】

1歳児は月齢差がはっきりと出る時期です。

そのため、個別への配慮は必須ですね。

子供の様子や月齢を見ながら、適度に寄り添ってあげてください。

時には、月齢の低いと高いに分けて、遊ぶ機会を作っても良いでしょう。

4.自分で出来ることはさせていく【月齢の高い子供】

月齢差が激しい時期です。

そのため、子供によって「できること」「できないこと」に差が生まれます。

保育を少しでもラクにしていくために、高月齢の子供に対しては「できることをさせていく」ことを大事にしていきましょう。

上の子供達ができるようになると、月齢の低い子供も自分でやろうとします。

そうやって、みんなできることが増えていくと、先生たちは他のことに力を入れることができます。

5.叱って止めるよりも気持ちの代弁を【言葉の発達】

保育をするときに大事なことは「叱る」ことではありません。

この時期は「叱る・怒る」としても、雰囲気でしかやめません

それでは意味がないため、ダメなことをしたときに注意をしても良いですが、適度にしておきましょう。

あくまでも気持ちの代弁が大事です。

ダメなことをしたときには「○○したかったのかな?」と気持ちの代弁をしてあげてください。

6.保育士の思い通りに動かさない【子供のペースで】

1歳児のクラスが落ち着かない時の原因として挙げられるのは「保育士のペースに合わす」ことです。

あくまでも、子供が主役ですので、先生本位、先生の思い通りに動かすことは大きな間違いですね。

急いで保育を進めるよりもゆっくりと、寄り添って子供に対応をするほうが絶対に良いです。

無理に先生たちのペースにするのは大きな間違いです。

あくまでも、子供のペースで進めていきましょう。

7.月齢差を把握した個別の配慮をする

月齢差を把握した、個別の配慮を意識しましょう。

1歳児のクラスになると、配置基準の関係で、先生たちの人数が減ります。

そのため、目が行き届かない、助けられないというのが正直なところです。

しかし、できる範囲で「個別への配慮」を忘れないようにしましょう。

→ 小児の発達段階の特徴と表で解説【遊びや課題は年齢によって異なる】

1歳児の発達の理解とねらいとは?【運動・遊び・言葉の成長は著しい】

ボールを持つ子供次に1歳児の発達について、もう一度確認をしておきましょう。

成長が著しい時期ですので、しっかりと理解をして、関わりをもちましょう。

1歳児の運動の発達【体の動きも活発になる】

寝たり、ハイハイをするだけだった時期から大きく成長をします。

歩行が安定をし、一人歩きができます。

他にも

・歌やリズムに合わせて体を動かす。

・ボールを転がしたり、投げたりするようになる

・絵本をめくる、ものをつまむ、なぐり書きをする。

・物の出し入れをする

探索活動も盛んになり、とにかくうろうろとする時期でもありますね。

1歳児の遊びとは?【絵本のおすすめも紹介】

遊びも活発になります。

今までは、音のなるおもちゃで喜んでいたのですが、変化がでます。

例えば、簡単な絵本を読むようになる、人形で遊ぶ、積み木を積む、ままごとで遊ぶなど少し高度になってきます。

また、環境が整えば集中をして遊ぶようになります。

他にも、先生が絵本を読むと、集中をしてみるようになります。

読み込んで興味が出た本を、生活発表会へもっていっても良いですね。

1歳児のおすすめの絵本は以下の3つです。

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[itemlink post_id=”15944″]

ぜひ、読んであげましょう。

また、1歳児の担任を持った時に、個興味を持ってくれたおすすめ絵本はこちらの「きんぎょがにげた」です。

[itemlink post_id=”15945″]

1歳児の生活習慣は?自分で出来ることが増える

生活習慣もできることが増えるようになります。

・スプーンやフォークを使って食べようとする。

・衣服の着脱に協力的になる(後半は徐々にできるようになる)

・靴を一人ではく、もしくは履こうとする。

・おしっこがでると伝えるようになる。

・おまるや便器に慣れる

こんな風にできることが広がります。

排泄については、トイレトレーニングが夏くらいからは始まります。

徐々にトレーニングをしていく必要がある時期ですね。

→ トイレトレーニングはいつから?保育園のやり方と最短3日で終わる方法

言葉の発達はすごい【1歳児の会話とは?】

言葉の発達も著しい時期です。

どんどん言葉を吸収していき、大人の言うことも理解できるようになります。

個人差がありますが、1語文~2語文へと成長をしていきますね。

・「おいしいね」「きもちいいね」「あーんして」など簡単な言葉が伝わる。

・「まんま」「ブーブ」などの片言を盛んに使うようになる。

・大人の呼びかけに「イヤ」などイヤイヤ期の最初のように、拒否を見せるようになる。

・指さしや、身振りで楽しいことを知らせようとしてくれる。

・「わんわんいた」「これ、なーに?」「これする」など簡単な二語文を使うように。

言葉の発達は本当におもしろく、どんどん新しいことを覚えていきます。

もちろん、まだまだ会話にはなりませんが、理解はすすみます。

身近な大人がモデルとなって、子供は言葉を覚えていきますので、保育士は言葉使いに要注意です。

1歳児の配置基準と担任の決め方【新卒・2年目は入れるべき】

1歳児の配置基準や担任の決め方も大事です。

配置基準は1:6となっていますが、正直かなり大変です。

市区町村によっては、独自に1:5にしているところもあるほどですね。

担任はベテランのリーダーと中堅、新卒もしくは2年目の3人体制が多いです。

若い年代にいろいろなことを経験させるクラスに向いています。

ただし、大変なクラスでもありますので、バランスをとって担任を決めましょう。

→ 1歳児の特徴発達と遊び【言葉と月齢差 噛みひっかきが保育ポイント】

1歳児のクラスが落ち着かないのまとめ【保育の方法で解決!子供目線が大事】

戸外で遊ぶ1歳児1歳児のクラスが落ち着かないことについて書いてきました。

この時期は探索活動が盛んで、1つのことに集中をしなさいということは難しいです。

そのため、保育士がいかに環境を整えられるかが大きなポイントになりますね。

特に噛み、ひっかきは頻繁に起こります。

気を許すことができないクラスではありますが、その分やりがいも大きいです。

子供達の発達を見ながら、保育に取り組んでいきましょう。

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