
保育で環境はとても重要です。
子供達が育っていくために、保育士はつねに環境を意識しなければなりません。
「環境が子供を育てる」と言っても過言ではありませんが、保育士はどのような考えを持っておくべきでしょうか?
この記事でが保育園の環境構成の基礎知識やポイントについて書いています。
保育の環境構成の9つのポイント【保育士は意識して作ろう】
上記の4つが保育の環境構成の基礎つくりです。
この4つを頭に入れつつ保育をしていくことが重要ですね。
保育は子どもを預かって遊ばせるだけ、専門の勉強をしなくても誰でもできると考える人はまだ多そうだね。こういう見方が根強いと保育士の専門性がなかなか評価されないだろう。子どもの遊び=学び。学びは環境を通して行う。そのため環境構成を計画し、工夫する。保育は子守りじゃないのよなあ。
— えいてい (@sep_eighteen) May 7, 2019
例えば、中高の先生が教科ごとにいるように、保育士も「運動遊びのプロ」「環境構成のプロ」「音楽遊びのプロ」等がいるのはどうだろうか?困ったらプロの先生に相談。クラス担任中心にしながら、様々な先生の専門性を生せれば保育は広がるのでは?
— ぽんたろう (@pon_taro75) February 17, 2019
次に、保育の環境構成の9つのポイントについて書いていきます。
保育をしていく中で、できているかチェックリストとして活用をしてください。
1.安全で危険がないこと【怪我をさせない】 2.集中して遊べる環境【導線もチェック】 3.整理整頓や片付けがしやすい【目で見てわかる】 4.子供が落ち着いて生活できる【空間作りが大事】 5.衛生面で問題ない【掃除がしやすい】 6.先生たちが時間に追われないこと【余裕のある保育】 7.保育のねらいに合わせた環境作りをする【適齢を見る】 8.気温や室温、湿度の管理をする【健康に過ごす】 9.子供に合わせて環境を変化させる【変化を恐れない】 |
1.安全で危険がないこと【怪我をさせない】
保育園で怪我を起こさないことが基本です。
そのため、安全で危険がないように環境が整っているかをよく考えましょう。
家具の角はおおわれているか、段差はないか、ドアの開閉は安全か、落下物はないか、重たいものはないか、はさみやカッターなどは子供の手が届くところにないか。
こんなふうに危険がないようにしましょう。
園庭に危険物は落ちていないか、公園ではタバコなどもチェックしましょう。
2.集中して遊べる環境【導線もチェック】
特に室内で大事な環境構成です。
子供達が集中をして遊べる環境であるかという点です。
最近は環境保育と言う言葉もあり、子供達が集中をして遊べるようにあえて死角をつくるようなこともあります。
保育の生活の導線が邪魔にならない、そして、子供達がゆっくり、落ち着いて遊べる環境があることは大事ですね。
3.整理整頓や片付けがしやすい【目で見てわかる】
子供たちが使ったもの、遊んだものを整理整頓しやすい環境が整っているかも大事です。
例えば、おもちゃが置いてあるところに絵カードが置いてある、文字で片づけるものは書かれているなどです。
大人が分かっても、子供がわかりやすくなっていなければ意味がありません。
整理整頓は子供達にとって大事なポイントですので、先生たちも意識をしておきましょう。
4.子供が落ち着いて生活できる【空間作りが大事】
子供たちが生活するときに「落ち着けるか」が大事です。
保育の環境は平面ではなく、立体で考える必要がありますので、室内の上の部分や明かりなども考えましょう。
空間作りは保育士の腕の見せ所ですので、意識をしておきましょう。
5.衛生面で問題ない【掃除がしやすい】
衛生面は保育にとって重要です。
消毒ができるか、衛生的に問題がないか、先生たちも部屋を常にきれいにできるかと点を考えて環境を作りましょう。
消毒、毎日の掃除、ホコリが溜まらないなど日ごろからすぐにきれいにできる環境を整えておきたいですね。
また、感染症予防のためにも適度に空気の循環をするようにしたいものです。
6.先生たちが時間に追われないこと【余裕のある保育】
先生たちも子供たちにとっては立派な環境です。
そこで、先生たちもバタバタとしているのは問題です。
例えば「時間に余裕を持つこと」「子供とゆったりと関わる時間を持つこと」「先生が常に仕事に追われていないこと」などです。
先生と関わること、一緒に遊ぶことも子供たちにとっては立派な環境の1つ。
事務仕事などで忙しくなるのはわかりますが、時間を意識して、落ち着いて関わりをもちましょう。
7.保育のねらいに合わせた環境作りをする【適齢を見る】
保育のねらいに合わせた環境作りをしましょう。
ねらいを保育としてどのように持つかによって、環境はかわります。
先生たちも創意工夫をしながら環境を変えていますが、それを意識しておきたいですね。
あとは適齢に合っているかもポイントです。
おもちゃを出すことが楽しい時期に、おもちゃを自由に出せるようにしても意味がありませんので、そこは気をつけましょう。
年齢に、そして保育のねらいにそった環境構成をつくりましょう。
8.気温や室温、湿度の管理をする【健康に過ごす】
気温は室温、湿度などは先生たちが管理をしましょう。
子供達にとっては環境の中でも健康も大事なポイントです。
健康でなければ、環境がいくら整っていても、健やかに成長をしていけません。
エアコン、空気清浄機で子供達にとって快適な環境を整えてあげてください。
【快適な温度と湿度の目安】 夏場:温度25~28度・湿度45~60% 冬場:温度18~22度・湿度55~65% |
快適な温度と湿度を目安に整えてあげましょう。
9.子供に合わせて環境を変化させる【変化を恐れない】
あとは、環境は変化をさせマンネリ化を防ぎましょう。
保育士の先生たちも4月には環境を整えることになります。
しかし、それ以降は忙しくなり整えられない時もでてきますが、子供達のためにも時間を作ってください。
環境を整えるということは、子供達の成長にも欠かせない要素です。
保育を進めながら、子供達に最善の環境を整えることが大事です。
可能であれば1ヶ月に1回、難しくても3か月に1回は環境を見直す機会を持つと良いでしょう。
保育雑誌などを参考にしてみるとわかりやすいですね。
→ 保育雑誌のおすすめ5つの比較と使い方!人気はピコロ?プリプリ?
保育の環境構成の基礎知識4選【子供を育てる保育士は知っておくべき】
環境について書いていく前に、保育士が知っておく基礎知識について書いていきます。
保育室の環境構成。
子どもの発達に合わせて年に数回模様替えをする。ままごと遊びが発展するようにスペースを広げて道具を増やしたり、その代わりほふくスペースを狭めたり。動線も大切だ。保育士たちで案を出し合い、ワイワイやる。完璧というわけにはいかないけど、楽しいんだなこれが。— 保育士リュウ (@ryucraftsman) November 21, 2020
4つあるため、保育の中でもポイントとなる部分です。
1.人的な環境 2.物的な環境 3.自然の環境 4.社会の環境 |
1.人的な環境【保育士・お友達・保護者】
1つめは人的な環境です。
人的とは「人」のことで、保育園にいる保育士の先生たち、お友達や違う年齢の子供達、地域の人たちのことです。
人的な環境は子供達の見本となる存在でありたいですね。
特に子供にとっては影響力がありますので、先生たちも常日頃から意識をしておくべき環境なのです。
2.物的な環境【モノが子供に影響を与える】
次に物的な環境です。
物的な環境とは保育園の環境や屋外遊具、公園、おもちゃなどです。
年齢にあった適切なおもちゃが用意をされているか、子供達が思い切り体を動かせているかという点は大事ですね。
他にも室内の環境にも配慮が必要で「採光・換気・温度・湿度」なども意識していく必要があります。
3.自然の環境【食育・植物・公園】
自然環境とは園内にある芝生や、公園内の広場。
他にも植物を育てる活動や、食育活動などです。
子供達にとって与える他の生き物を育てるということも経験の1つにできますね。
このような環境を取り入れることで「優しい気持ち」を育てることができます。
4.社会の環境【地域や園の周辺】
社会環境は公共交通機関、公共施設、地域の方々、社会とのふれあいです。
保育園の中だけでは得ることのできない、社会生活や実体験ができる点も重要です。
乳児ならば、外の世界の絵本を読んでもらうだけでも十分伝わりますし、実際に乗る機会があればよいですね。
環境で子供が変わる?保育の質の向上【子供の見極め】
私も保育士をしていた時に環境を意識していました。
4歳のクラスの時に、とにかくうるさく、走り回る子供が多かったので、思い切って室内を区切ってみました。
すると、子供達が落ち着いて遊べるようになったのです。
室内を大胆に区切ったことで「走れなくなった」「隠れる場所ができた」という点ができたため子供たちが変わったのです。
こんな風に環境構成1つで子供たちの姿も変わります。
→ 2歳児の遊び24選!保育園でやる室内と戸外遊びとは?【特徴とねらい】
保育の環境構成が子供を育てる【保育士は常に意識しよう】
保育の環境について書いてきました。
子供達にとって影響が大きい環境作りは、保育の中でも大きな仕事の1つと言えます。
私も保育で環境を意識して行ってきましたが、子供達は室内の環境1つでも成長が大きくかわるという印象です。
例えば、子供達が騒いでうるさい悩みがあるならば、室内に区切りをつくって、落ち着いてあそべる環境にしてみると変化でます。
環境を整えるだけで「子供に変化」が出る点は大きな魅力ですので、日ごろから意識をしましょう。
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