保育士の平均年収400万は本当?公立と私立の給料とボーナスの比較

保育士の平均年収400万は本当?公立と私立の給料とボーナスの比較

保育士の平均年収は400万円は本当でしょうか?

実は保育士の給料は低いと言われているのですが、年収にすると意外ともらっているのではないか?なんていわれることがあります。

なぜならば、この年収は世の中の保育士が含まれており公立の保育士と私立の保育士に関係なく平均値としてお金を割り出しているためです。

公立の保育士ならば年収400万円以上もらっていても不思議はないのですが、私立の保育士からすると「400万円ももらったことない」と怒りの声が聞こえてきそう。

この記事では保育士の平均年収や月収、ボーナスなど給料の実態がわかります。



保育士の平均年収はいくら?公立と私立の給料比較【400万円の壁】

保育士の平均年収はいくら?公立と私立の給料比較【400万円の壁】保育士には2つの勤務形態があり、公立保育士の方が私立の民間保育士と比較をした場合にも圧倒的に差があるのです。

では、実際に給料面ではどれくらいの差があるのかを紹介していきましょう。

ちなみの公務員の保育士は職種として分けてみると「一般行政職」という職務になりますね。

公立保育士の平均年収はいくら?月収とボーナス

公立の保育士の平均年収と月収はいくらでしょうか?

保育士としっても公務員の一般行政職と同じ給与水準となっていますので、かなり高めです。

賃金構造基本統計調査を参考にしてみると、平均の月収は347,741円となっています。

これはいわゆる月収というもので、基本給に各種手当が含まれている金額ですので多く感じます。

また、年収には月収以外にも賞与(ボーナス)も含まれます。

公務員は民間の企業と比べると業績や売り上げなどに関係なく、安定をしてボーナスをもらうことができ月収の約4,3か月分がもらえる計算で約1,386,295円が賞与です。

そのため、年収は5,559,187円となっており、その辺の一般企業の主任や課長、もしかすると部長よりも多く年収をもらっていることになります。

(参考:厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査」)

私立保育士の平均年収と月収

公立保育士の給料はお分かりいただけたと思いますのが、次に民間である私立保育士の給料を紹介していきます。

私立の保育士の給料を見てみると、平均月収が222,900円となっており、賞与は662,500円となっています。

そのため、平均年収は3,338,300円となっています。

これは厚生労働省の調査でも明らかにされており保育士の平均年収は326.8万円で月収は27.2万円となっていることから大きなズレはありません。

(参考:厚生労働省「保育士の平均賃金」)

保育士の平均年収はいくら?【400万円の算出がおかしい】

世の中には保育士の平均年収は300万円や400万円など大きな差があります。

この理由は公立と私立の保育士の給料を一緒にしているかしていないかによります。

平均年収300万円というデータはおそらく私立の保育士だけの給料となっています。

それに対して平均年収400万円となっているものは公立と私立の保育士の年収を混ぜていることになります。

先ほどの数字を計算してみると、公立の平均年収は5,559,187円私立の平均年収は3,338,300円です。

この間を計算してみると約444.8万円となります。

これが保育士の平均年収400万円のカラクリですが、実際に平均年収400万円をもらっているのは公立保育士だけであり、私立の保育士の平均年収は350万円が限界。

園長になっても年収400万円を超えるのは相当難しいと思われます。

→ 保育園園長の年収と給料はいくら?幼稚園と雇われ園長の仕事も解説

保育士の生涯年収の差も大きい

あと公立の場合は退職金も大きく、新卒からそのまま仕事をした場合には退職金が約2,000万円となります。

生涯年収は約229,199,055円となるのに対して、私立の保育士は新卒からずっと勤務をしていたとしても退職金はおそらく1000万円にも届かないとおもわれます。

そのため、生涯年収は約153,661,000円となるりますので約8,000万円近くは出てきますし将来の年金でも大きさ差が生まれます。

公立保育士がいかに優遇をされており、私立の保育士が将来にわたって大変な立場になるのかがお分かりいただけると思います。

保育士の平均年収に違和感!公立と私立の保育士の違いとは?

保育士の平均年収に違和感!公立と私立の保育士の違いとは?保育士の平均年収400万円に違和感を感じます。

私は認可保育園で8年勤務をしてきましたが、そんなに高い給料をもらったことはありませし、私の友人の保育士たちに年収400万円というと「え?そんなにもらえるはずないやん」と怒られてしまいます。

こんな風に現場で一生懸命保育士として仕事をしているものからすると、平均年収400万円はあきらかにおかしく感じます。

なぜこのようなことが起こるのかというと「公立保育士」と「私立保育士」では待遇も安定性も全く違うからです。

保育士の平均年収【公立保育士と私立保育士の違い】

公立保育士と私立の保育士とよく比較されます。

この比較は勤務をする保育園の違いで「公立」は運営母体は自治体である市区町村です。

それに対して私立とは社会福祉法人、宗教法人、株式会社など自治体以外の民間の法人や企業が運営をする形態の保育園です。

実は公立保育士は私立保育士と比較をすると驚くほど好待遇です。

その理由は「地方公務員」だからです。

基本的な保育の仕事は一緒だったとしても公的機関で仕事をする公立保育士と民間企業で仕事をする私立保育士とでは大きな差が生まれるのです。

→ 公立保育士は給料が高いのが就職のメリット!公務員試験の内容と倍率

これは一般企業のサラリーマンと公務員とでは安定性や給料や待遇が全く違うのと同じで保育士の世界にも当たり前のように起こるのです。

保育士の平均年収のボーナスや待遇で変わる理由4選!給料が低い現実

保育士の平均年収のボーナスや待遇で変わる理由4選!給料が低い現実では、なぜ公立の保育士と私立の保育士の給料にここまで差が生まれるのでしょうか?

年収差が生まれる理由を書いていきます。

1.保育士の年収は平均勤続年数が年収差に出る

保育士の平均年収を出す時の年齢は34.8歳となっており平均値としてもかなり低いです。

公立と私立で差を見てみると、公立の場合は40歳が平均値となっているのに対して、私立の場合は35.8歳となっていることから年齢に差があります。

公立の場合は年齢を重ねている先生が多いことから平均年齢があがり、年収も結果的には高くなるため公立と私立では給与の差が大きくなっているのです。

2.離職率の違い

次に離職率の違いです。

公立の先生は難関試験を通過して保育士になっていますので基本は退職しません。

出産や育児に関してもきちんと制度が整っているため正社員としてそのまま産休育休と取得して現場復帰をすることが当たり前ですので勤続年数が長いです。

それに対して私立保育園は結婚、出産、育児などのタイミングで退職をすることがほとんどです。

復帰としたとしてもパートや契約社員となるため給与の平均が上がらない理由があります。

3.昇給率の違い

公務員と民間では明らかに昇給率が違います。

公務員は昇給に関する決まりがあり、それにより毎年必ず昇給制度がありその額も大きいです。

それに対して私立の場合は昇給率があいまいでほとんど上げることはありません。

私は今までの最高昇給は3,000円でしたが中には500円なんてこともあり明確な規定もないためそのまま終わってしまうことが当たり前です。

4.安定性

仕事の安定性も大きな差があります。

公務員は基本税金で成り立っている仕事のため、収入が大きく下がることがありませんので給与も安定をしており増えていきます。

それに対して私立の保育園は補助金に左右をされるためどうしても大きな給料を与えることはできませんので昇給も賞与も格差が生まれるのです。

保育士の平均年収400万円もない!ボーナスや待遇も厳しい私立の現実

保育士の平均年収は400万円について書いてきました。

実際には公立と私立の保育園で大きな差があり給料も年収も生涯年収も大きな差があることがお分かりいただけたと思います。

もちろん簡単に給料が上がるわけではありませんが、公立の方が圧倒的に高く安定をしているという点は間違いありません。

しかし、多くの子供達と支えているのは圧倒的に民間である私立の保育園の方が多いのでこの給与格差がなくなることを願いたいです。

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